【奈良旅行】第1話|台風接近で中止か決行か。波乱の幕開けとなった奈良への道

ふたり旅

奈良旅行シリーズ

  • 第1話|台風接近で中止か決行か。波乱の幕開けとなった奈良への道
  • 第2話|奈良監獄ミュージアムで感じた、美しさと歴史の重さ
  • 第3話|少人数開催で大当たりだった奈良交通定期観光バスCコース
  • 第4話|奈良グルメと夫婦旅の現実
  • 第5話|鹿だらけの奈良公園と旅の終わり

台風が2つ同時に日本へ接近していた日。
予約していた奈良旅行に、本当に行くべきなのか。
私は出発前日まで、ずっと迷っていました。

結論から言うと、私たちは「行く」を選びました。
そして、動いている電車を乗り継ぎながら、
無事に奈良へたどり着くことができました。
ただ、その道のりは想像していたものとは、
まったく違うものになりました。

ここから先は、
その日私が実際に感じていた不安や焦り、
そして安堵の記録です。

同じように台風接近中の旅行で悩んでいる方の、
判断材料のひとつになれば嬉しく思います。


キャンセル料を前に、悩みに悩んだ前日

出発前日。
2つの台風が日本に接近していて、
利用予定の公共交通機関から
運休や遅延の発表が相次いでいました。

行くのか。
それとも旅行を中止するのか。

予約していたのは、

  • ホテル
  • 観光特急「あをによし」
  • 奈良監獄ミュージアム
  • 奈良交通定期観光バス

どれもキャンセル料が発生します。
でも、「もったいないから行く」
なんて単純な話ではありませんでした。

安全面も含めて、本当に行って大丈夫なのか。
何度も夫婦で話し合いました。
悩んだあげく、私たちは行くことに決めました。


確認しながら一歩ずつ進んだ当日の朝

旅行当日、朝5時。
最寄り駅のある私鉄は、
一部列車の運休を発表していました。

幸い、私たちが利用予定だった便は運行予定。
ただ、その先で接続するJRがどうなるのかは分かりません。

とりあえず出発してみる。
そう決めて家を出ました。
移動中もスマホで運行情報を確認し続けます。
JR全体で見ると、
すでに遅延や運休している路線もありました。

それでも私たちが利用するルートは
大きな乱れもなく、ほぼ定刻通り。
無事に予約していた新幹線へ乗り込み、
新大阪駅へ到着できました。


車窓から見えた景色に不安になる

新幹線の車窓から見える景色は、
いつもと違っていました。
車窓から見える川という川が、
どこも大きく増水していたのです。

どの川も濁流となり、
危険水域近くまで増水しているように見えました。
その景色を見ながら、
「本当に旅行なんてしていていいのかな……」
そんな気持ちが頭をよぎります。

楽しみにしていた旅行のはずなのに、
手放しでは喜べない。
そんな複雑な気持ちを抱えたまま、
私たちは京都駅へ向かいました。


京都駅は「運休」と「遅延」だらけだった

新大阪駅から新快速に乗り、京都駅へ。
到着してすぐ、近鉄の乗り場へ向かいました。
構内の電光掲示板には至るところに赤文字の案内。
「遅延」
「運休」
そんな表示が次々と目に入ります。

私たちが予約していた
観光特急「あをによし」は10時55分発。
まだ1時間以上あったので、
まずは駅員さんに状況を確認しました。

返ってきた答えは、
「遅延する可能性はありますが、
今のところ運行予定です」
とのこと。

少し安心した私たちは、
駅構内の喫茶店でモーニングを食べることにしました。

実は今回、当初は大阪難波経由で
「あをによし」に乗るルートも検討していました。
ところが、その大阪方面ルートはすでに運休。
JRも近鉄も大きな影響を受けていました。

結果的に京都発ルートを選んでいたからこそ、
まだ乗車できる可能性が残っていたのです。


「あをによし」運休、告げられた瞬間

10時55分発の「あをによし」。
少し早めの10時40分頃、ホームへ向かいました。

ところが、何かがおかしいのです。
本来なら車両が入線していてもよい時間なのに、
それらしい列車が見当たりません。
嫌な予感がしました。

再び駅員さんのところへ向かいます。
すると、その駅員さんは
申し訳なさそうな表情でこう言いました。

「あをによしの運休が決まりました」

えっ……。
ついさっきまで運行予定だったのに?
そう思った直後。
ホームにアナウンスが流れました。

10時55分発 観光特急あをによしは、
台風の影響により運休いたします

まさに、私が説明を受けた直後のことでした。

正直、かなりがっくりきました。
今回の旅行で楽しみにしていたものの
ひとつだったからです。


とにかく奈良へ行かなきゃ

でも、落ち込んでいる時間はありません。
ここまで来たら、とにかく奈良へ行きたい。
予約しているホテルまでたどり着いて、
そこで台風をやり過ごしたい。
その一心でした。

全ての電車が止まる前に奈良へ着かなければ。
そう思い、すぐに別のホームへ向かいました。
アプリの時刻表は、もう当てになりません。
ホームの電光掲示板を見て、
自分の目で行き先を確認する。

乗って大丈夫か調べる。
そして動いている電車に乗る。
ちょうど停車していた普通列車が
橿原神宮前行きでした。
大和西大寺で乗り換えれば
近鉄奈良へ行けることを確認し、迷わず乗車。

「次の電車が来る保証はない」
そんな状況だったので、とにかく
目の前で動いている列車に乗ることが最優先でした。

途中、新田辺駅付近の踏切で停止する
場面もありましたが、なんとか運行を再開。
そして――
無事に近鉄奈良駅へ到着することができました。

予定とは大きく変わりました。
優雅な観光特急の旅にはなりませんでした。
それでも、
「とにかく着けた」
その安堵感は今でもよく覚えています。


まずは奈良でやるべきこと

奈良へ到着して最初にしたことは、
翌日予約していた奈良交通
定期観光バスの運行確認でした。

そして、その後ホテルへ荷物を預け、
この旅で最初の目的地だった
奈良監獄ミュージアムへ向かいます。

ところがここでも、
私たちはちょっとした失敗をやらかすことになるのでした。

次回は、台風の雨が降る中で訪れた
奈良監獄ミュージアムについてお届けします。

赤レンガの美しさと、そこに込められた歴史の重さに、私はしばらく心を掴まれることになります。


次回はこちら

▶ 第2話|奈良監獄ミュージアムで感じた、美しさと歴史の重さ

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